キタオの想い
S.I.ビジネスでの就労環境の見直し
コンピュータを活用した I.T.システムの構築は、企業活動において欠くべからざるものとなっている反面、景気・不景気に大きく左右されるのも常である。今回の不況に於いても、その打撃は甚大である。自分自身がそれを生業にしているわけであるから、他人事の様に書いているのも変な話しである。
ここ40年、不況が訪れるたびに、大手企業のS.I.(I.T.システム開発)は、停止する。不況で企業戦略が必要な時こそ情報分析は活用されるべきだと思うのは、仕事が欲しい側の僻みだろう。考えてみるに、不況だからシステム開発も停止することができるのは、さして必要がないシステムを躍起になって開発していたのかもしれない。
論点は変わるが、S.I.ビジネスほど以前から派遣形態の就労を行っていた業界はないと思う。大きなプロジェクトがスタートすると、多くの人間がかき集められ、プロジェクト終了するとあっさりとリリースされる。ソフトハウスはその様な日常に馴れてしまい、何の不思議も感じなくなっている。一方で、偽装派遣に端を発し、請負と派遣の中間色の様な契約形態もある程度是正されたが、末端においては何の変化もない。ソフトウェア開発業務においては、余り派遣切りが問題にならないのが不思議である。製造現場の派遣切りと余り変わらない状況と思うのだが、さほど問題にならない。単に話題に乗り遅れただけだろうか。
㈱キタオ北尾隆夫