キタオの想い
今すぐできるSEアプローチ:インタビュー編(4)
2014.02.01
細かいインタビューに先立ってズボン製造卸会社の幹部の方々から、会社方針、業務方針についてのご意見を賜ることにした。 会社見学に続く、2回目のアプローチである。 その場での聴取内容は今後のSE作業の方向性を左右することと、幹部の方々へのインタビューであることも併せ、緊張するフェーズである。
お集まり戴いた顧客幹部の方々に、打合せの趣旨を説明し、個々のご意見を頂戴した。 I.T.化の焦点が絞り込めていないことへの理解と、コンピュータ導入への意欲がある為、真剣に日頃からの思いをぶつけて戴くことが出来た。 しかし、管理者として、また経営者としての考えはまちまちで、一つの意見に集約は難しいが、
・会社全体の利益率を高め、給与水準を上げたい。新しい設備投資をしたい。
・生産量を向上させ、営業力を充実させ販路、販売量を拡大したい。
・製品品質を向上させ、市場評価を高めたい。不良率低減、原価低減を図りたい。
・現場業務の煩雑性を改善し、業務効率を改善し、労働時間を短縮したい。
などの意見は当然出てきた。
しかし、これらの意見は、全く目的や手段が異なるものではなく、それぞれが相互に因果の関係を持っている。 業務効率を高めることは、原価低減を齎し利益率向上に繋がるし、間接的とは云え、製品品質向上に繋がる。 この様に、一般的に企業が将来展望(目標)とすることは、「市場規模拡大(売上向上)」、「利益率向上」、「市場評価向上」などと云ったことに集約され、それを実現するための手段、方法、問題点の解決の積み上げが、企業目標に繋がるものである。
この様な議論から、課題を以下の3フェーズに絞り込むことにした。
① 企業としての将来展望
② 将来展望への歩みを確認できる短期的(2~3年)の取組み
③ ポジティブな短期的取組みを行うための直近の改善課題(問題点)
ここで言う「将来展望」は、額に入れて社内を鼓舞する内容であるが、短期的取組みとそれを実施するための解決すべき課題は仔細に検討する必要がある。
当面、検討を深めるテーマとして、
①現場部門に於ける業務の煩雑さの改善
・製造部門での改善
・倉庫部門での改善
・営業部門での改善
②製品品質と品種、色種での生産量の適正化、生産品質の改善
・適正な生産計画の立案とそれを実現する生産体制
・製造指示の適正化
・裁断、縫製工程、部品加工の製造品質向上
が、挙げられ、幹部の承認を得られた。
㈱キタオ 北尾隆夫